メダカを観察しよう


 メダカってかわいい。メダカっておもしろい。
 メダカはどんな暮らし方をしているんだろう? メダカの観察をしてみよう。


観察の仕方

  1. メダカの産卵を観察しよう
    オス・メスを分けておく方法
     小さめの水そうにメス1匹とオス数匹を入れておく。
    前日に、メスを底を抜いたペットボトルで仕切って分けておく。
    観察の直前に仕切りのペットボトルをはずすと、オスがメスのところに近づき、産卵する様子が観察できる。

    水そうを暗くしておく方法
    前日に、ダンボール箱や黒い布で覆いをしておく。
    観察する直前に覆いを取ると、オスがメスのところに近づき、産卵する様子が観察できる。

    注意
     メダカは、朝早い時間に産卵します。上のような方法でも、なるべく朝早く観察しましょう。

  2. 卵の観察をしよう
    メダカの卵は、産まれてから約十日で稚魚になります。次のような方法だと観察しやすいですよ。
    ファスナー付ビニル袋を使う方法

    • ファスナー付ビニル袋に水道水を入れ、その中に卵を入れる。
    • 袋の中の空気を出しながらファスナーを閉じる。
    • ビニル袋に入れたまま観察する。
    • 卵がかえったら、別の入れ物にかえる。


    円筒形ルーペを使おう
    Lupe
    • 円筒形ルーペの使い方は簡単。見たいものの上にかぶせ、覗くだけ。焦点を合わせる必要はありません。


    円筒形ルーペは、扱いが簡単で、拡大率も10〜15倍と解剖顕微鏡と変わりません。大きさも、フィルムケースほどで、野外で使用するにも便利です。価格も2000円以下ですし、一人に一つ欲しいですね。

  3. オス・メスを見分けよう
     メダカのオスとメスは、背びれとしりびれで見分けます。せびれに切れ込みがあってしりびれが大きければオス。せびれに切れ込みがなくて、しりびれも小さければメスです。
     オスは、メスに比べからだが小さ目です。また、メスは体が丸く、オスは薄い感じがします。

    オス・メスを見分けるための工夫

    ファスナー付ビニル袋を利用する方法
    LOOK001.gif
    • ファスナー付ビニル袋に少な目の水を入れる。
    • そこにメダカを入れ、できるだけ空気を抜く。
    • 箱に黒い紙を貼り、そこにメダカを入れたファスナー付ビニル袋をとめて立てる。


    ※ ビニル袋をそのまま置いただけでは、メダカは体を起こそうとするので観察しづらい。この方法がお勧め。

    ペトリ皿で動きをおさえる方法
    LOOK004.gif
    • 水そうの中で、ペトリ皿を使ってすくうように捕まえる。
    • ペトリ皿と水そうのガラスの間にはさむ。


    ※ 簡単な方法だけど、ペトリ皿の中でメダカが動いてみにくいこともある。
    注意
     人の手が直接水槽の水に触れるので、汚れた手でやらないこと。また、必要以上に手を入れないこと。

  4. ビデオ(視聴覚機器)を利用して観察しよう
    メダカは小さい。卵やかえったばかりの稚魚はもっと小さい。発見したことを友達に話しても、なかなかわかってくれなくって、いやになっちゃうよ。
    そんな時は、ビデオを使おう!

    水そうの外側から写す方法
    VTR001.gif
    カメラとレコーダーが一体になったハンディタイプのビデオカメラが一般的だと思います。これだと、水に弱いので、水そうの外から撮るようにしましょう。
    メダカは意外と神経質です。ビデオカメラを使えば、水そうに近づかなくてもみんなでテレビを通してみることができます。もちろん、テープに記録として撮っておけば、後から変化がわかります。


    水の中にカメラを入れる方法
    VTR002.gif メダカは水の中にいる。カメラを水の中に入れたら、もっとメダカの様子が分かるんじゃないの?
    と、いうわけで、ザブンとカメラを入れてみましょう。もちろん防水型のカメラを使用します。
    この方法なら、水そうでなくてもOK。メダカ池の中の様子も見ることができます。


    メダカの卵をみんなで見る方法
    OHC001.gif
    メダカの卵は小さいので、接写のできる実物投影機(OHC)を利用します。
    解剖顕微鏡にペトリ皿をのせ、その上から写せば、解剖顕微鏡を見ているのと同じ状態がテレビに映し出されます。


    プランクトンをみんなで見る方法

    ミジンコなど水の中の微笑生物は、卵よりずっと小さいです。これらを見るためには、実物投影機(OHC)に顕微鏡アダプタをつけて顕微鏡を見ている状態をテレビに映し出します。


学習への応用

5年 メダカの成長
 子供たちは、メダカやメダカの卵、池の様子の観察を継続しているうちにいろいろな発見をする。しかし、うまく言葉で表現できなかったり、図に描き表せなくてせっかくの発見が、子供たちの共通理解になりにくい。
 視聴覚機器を利用することで、一人一人の発見がみんなの発見となり、多様な見方・考え方の中からから自分なりの考えを構築できるようになる。

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