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トンボの卵がみたい

 自分たちが作った「屋上トンボ池」にシオカラトンボが産卵にきたのを見つけた。校庭の水溜りにはアキアカネが産卵をしているのも見た。しかし,子ども達に,新たな疑問が生まれた。「トンボは本当に卵を産んでいるのだろうか?」「水溜りの中を捜したけど卵は見つからなかった。」「トンボの卵を見てみたい。」というものだ。

 ヤゴ採りから始まった活動は,トンボに興味をもたせたが,トンボのライフサイクルの途中からであり,子供たちの中では完結していなかったのだ。そこで,産卵しているトンボを捕まえ卵を見ることにした。

 捕まえたトンボの尾(腹)には,卵が見られなかった。

 


 シャーレに水を入れ,産卵時と同じように腹の先を水につけてみた。

 腹の先を水につけると,白い紡錘形の卵が水中に落ちた。白い卵とその数の多さに驚いていた。卵は粘性があり,周りのものをくっつける。このことから,水溜りに生み落とされた卵が泥やいろいろなものをまとうために見つからないことを子供たちも納得したようだった。

 数日後,白かった卵が茶色に変わり,シャーレの底にしっかりと張り付いていた。教室の暖かい場所に置いておいたが,この年は孵化しなかった。卵のまま冬を越すのだろうと予想し,春になったらヤゴになることを信じて水を絶やさないよう手入れをしている。

 ヤゴ採りから始まったプールでの活動であったが,最後に卵を見ることで子供たちもトンボの一生を追って見ることができ,満足していたようであった。そして,ますます「平沼の空をトンボでいっぱいにしたい!」という思いを強くしていた。

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